Choice Compass

住宅ローンを組んだ瞬間から、あなたの選択肢は誰のものになるのか

住宅ローンは、金利や返済額の話だと思われがちです。
しかし、ローンを組んだ瞬間に変わるのは、お金の流れだけではありません。
より大きく変化するのは、誰が決め、誰が引き受け、誰が逃げられなくなるのかという構造です。

住宅を購入するまでは「住み替える」「引っ越す」「環境を変える」といった選択は比較的軽く扱えます。
仕事を変えたい、場所を変えたい、状況が合わなくなった。
そう思ったとき、判断は自分の内側で完結していました。

住宅ローンを組むと、その判断は単独では完結しなくなります。
住み続けるかどうかは、返済計画と結びつき、
働き方を変えるかどうかは、収入の安定性と結びつきます。

「やめる」「待つ」「やり直す」という選択は、
常に支払いが続く前提のもとで再計算されるようになります。

ここで起きているのは、自由の消失ではありません。
決定権の重心が、少しずつ移動するという変化です。

名義上、選択し、判断しているのは本人です。
しかし、その判断は
「ローンを返済できるか」
「滞納にならないか」
「手放したときの損失はどれくらいか」
といった諸要件を必ず通過したうえで出された結果です。

失敗したとき、銀行は返済を免除してくれません。
市場は価格を保証しません。
会社も、住宅ローンを理由に雇用を守るわけではありません。
最終的に引き受けるのは、常に個人です。

重要なのは、これは「縛られる」という話ではない、という点です。
多くの場合、人は納得してローンを組み、納得して住み続けます。
問題は、その納得が構造を理解した上でのものかどうかです。

住宅ローンは、あなたの行動を禁止しません。
ただ、ある選択を選んだときの代償を、以前より重くします。
逃げられなくなるのではなく、
逃げるという選択が、現実的でなくなるのです。

それでも買う、という判断もあります。
その判断自体が間違いだとは、私たちは言いません。
ただ一つ確認すべきなのは、
「これから先、どんな選択の重さを自分は引き受けることになるのか」
という点です。

住宅ローンは、暮らしを手に入れる契約であると同時に、
選択の重さを引き受ける契約でもあります。

住宅購入を考えるとき、
多くの人は「返せるかどうか」「損か得か」を確認します。
しかし、それだけでは見えない前提があります。

「誰が決め、誰が引き受け、誰が逃げられなくなるのか」

この問いを契約書にサインしたあとに考えはじめるのでは遅すぎます。

この前提を言葉にするための「5つの問い」を、
私たちは無料で用意しました。
その問いに向き合うも、向き合わないも、
それもまた、あなた自身の選択です。